ほぼ雑談。
youtube等の動画を見ているとホームページに、よく見る動画の関連動画が出てくる。そこに最近、太極拳の“十三勢”とか“十三式”というタイトルの動画が出てくるようになった。過去に同名で検索したことは無いと思うのだけど・・。ただ、空手のセイサンの漢字表記が“十三歩”であり、何か関連があるのかちょっと気になったのでさらっと調べてみた。
まず、太極拳の十三勢と十三式は同じ内容のようである。少なくても筆者にはその違いを見つけることはできなかった(あまり本格的には調べていません)。ざっくり言うと、八方向への拳による攻撃と五つの歩法を意味するものらしい。
セイサン(半月)は前後に移動し、左右に受け・突きの後、また前後に動作する型なので、直接的な関連は無さそうである。十三歩と表記するもののその動作は十三歩ではなく、手技も十三手ではないので何が十三なのだろう、と思ってしまうが・・。その意味するところの解説を見たことは無い。
ただ、太極拳の十三勢・十三式の動画を見ているととてもゆっくりとした流れるような柔らかい動きであり、呼吸法(呼吸に合わせた動作)の鍛錬、ゆっくり動くことによる足腰の鍛錬、体幹の鍛錬、柔軟性の鍛錬等には有効だろうなと思った。その観点では、セイサン(半月)も同様の目的で作られたものと思われる。競技化された空手では、ピシッピシッと動くのでちょっとイメージが違うかも知れないが(競技化されたセイサンをキチンと見たことがないので違うかも知れません)、古伝のセイサンはゆっくり、柔らかく、呼吸に合わせて流れるように動く型だったのだろうと思われる(大学空手部の半月がそうだったので)。また、ゆっくりと湾曲に動かす運足や体位と一致させた手技の動作等、個々の動きには共通性を感じるところもあるので何かしらの影響を受けている可能性は十分あると思われる。
↓ セイサン(半月)のサンプル。筆者の理想と言う訳ではありませんが参考。
https://www.youtube.com/watch?v=FvULsvwrxYs&list=PLDE3ABC14E27BE7C8&index=12
ちなみに玄制流の阿吽の型も呼吸に合わせてゆっくり柔らかく動作する型でやっていた当時(中学生時代)は”太極拳がモデルかな”と思っていた。筆者はとても好きな型であったが(今でも好きな型ですが)、最近は玄制流の成立過程(各流派乱立の時代、松濤館をかなり意識していたと思われる)から考えると呼吸法の型として、セイサン(半月)を参考にして当時の玄制流にて創作されたものなのだろうかと思っている。何の情報も無いし、S.I.先生によれば“祝嶺先生、新空手道教範に載せなかったんだよなぁ”とぼやいていたのであまり重視されていなかった(二番煎じだから?)型のようだし。