首里手愛好会/Society_of_shurite_fans

空手の型をやっていて思うこと

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

古伝の型-サンチンの解釈(2)/Traditional kata-Sanchin's Interpretation(2)

以前、サンチンについて紹介したが、昨日以下の動画を見つけた。 https://www.youtube.com/watch?v=ypg0XvFlkbw 以前紹介した手技の動作だけではなく、湾曲に動かす運足動作で足を掛けたり、振り返り動作で相手を投げる動作があり、面白い。思い出したのが、…

玄制流の公相君大/Genseiryu's Kushanku(Dai)

以前、玄制流の公相君大は武村の公相君をほぼそのまま伝えているのだろうと書いた。ただ、帆立構えが多い。それで、玄制流 S.I.先生が言っていたことを思い出した。「祝嶺先生、帆立構えが好きな人だったんだよな・・」と。その頃、帆立構えは基本型の最後の構…

古伝の型-左右アンバランス/Traditional kata - Left and right imbalance of Kata

7・8年くらい前、背中が痛くて我慢できず、脊椎側湾症のせいかと思って整体に通ったことがある。そこの先生はフルコン空手をやられていたそうで、空手の話をしながら診て頂いていた。その時、先生から「右足だけ鍛えているのですか?」と言われたことがある…

ナイハンチ(20)―騎馬立ち/Naihanchi (20) -Standing

長いブランクの後、空手の型の自主トレを再開したときに学生時代に気になっていた騎馬立ちの癖を直した。学生時代、騎馬立ちをやっている時に骨盤が前に浮くような癖があり、気になっていた。空手部の大先輩は尻尾が下がると表現されていた。 Fig.1 当時、ナ…

番外編 ― 怪我/Extra Edition-Injury

雑談。空手に直接関係無いが、これも型をやりながらよく頭に浮かぶので。 何年か前(5~6年前)に左足首を酷く捻挫したことがある。シルバーウィークの初日のことである。昼間から家飲みでかなり酔い、外食するために家を出たときに、嫁の車まで息子と競争を…

ナイハンチの解釈(2)/Interpretation of Naihanchi (2)

本部朝基著の琉球拳法唐手術 組手編は、以前も紹介したが国立国会図書館からデジタルコレクションとして一般公開されており、自宅のパソコンやスマホでダウンロード可能である。 https://www.dl.ndl.go.jp/search/searchResult?featureCode=all&searchWord=%…

古伝の型-十手/Traditional Kata - Jitte

十手は大学空手部で覚えた。棒の型といわれており、一時期棒を持って練習したこともあるがあまりピンとこない。十手受け動作は相手の上段攻撃を受けるとともに、背後からの上段攻撃を受ける動作との解釈を聞いたことがある。・・・そんな馬鹿な、と思ってしまう…

番外編-自衛隊/Extra Edition-SDF

今日、TVで自衛隊のことが紹介されていた。番組名は判らないが、カズレイザーが体験入隊のようなことをやっていた。そこで凶器を持った相手に対処する体術をやっていた。ほんの触りだけだけど。それでハッと思った。全く頭に無かった。彼らが身に付けている…

ナイハンチの解釈/Interpretation of Naihanchi

海外からはナイハンチのいろいろな解釈が動画で多数公開されている。 これは、前手は攻撃、後手は防御という思想をよく説明していると思う。“型に聴け”との文言が出てくる。おぉっと思ってしまった。何故、国内からこういう動画が出ないのだろう。二つ目はお…

ナイハンチ-いろいろな動画/Naihanchi-Various videos

世の中には似て非なる型が非常に多い。ナイハンチを例にいくつか動画を紹介しておくこととする。 ・足を上げない歩法(原型と思っている)のナイハンチ→ https://www.youtube.com/watch?v=rjJ_Xhedayo ・本部のナイハンチ(上記と同じだけど)→ https://www.…

古伝の型―観空・公相君(大)/Traditional Kata-Kanku / Kushanku(Dai)

観空は大学空手部で覚えた型であるが、元々は安里安恒氏から富名腰義珍氏に公相君として伝承された型だそうである。空手道教範の中で公相君から観空に改称されている。→ https://www.youtube.com/watch?v=GlIZMvZMtZw(意図的に大きく動いている箇所等有り、…

古伝の型-サンチンの解釈/Traditional Kata - Sanchin's Interpretation

サンチンについては以前記載したが、国内からの動画を見ると大概、強い呼吸音とともに体を固めることに執着している。演者に対し、先生は両肩を叩き、両脇を叩き、両脇腹を叩き、足を踏み込み、体を固めることを指導している。立ち方を安定させるために足を…

欠伝型-チンシュウ(チンス)(2)/Lost Kata - Chinsu (2)

チンスについては以前記載したが、そこで紹介した動画が正と仮定して、著者がそれぞれどういう動作と見たか追記。 ① 最初、構えた状態から右方向に向いて諸手払い動作、騎馬立ち(不動立ち?)での同動作。諸手払いは珍手にもあるし、玄制流の公相君(大)に…

欠伝型 - 玄制流の阿吽の型/Lost Kata - Aun of Genseiryu

玄制流には阿吽の型というものがある。基本型をやっている頃に並行して教えて頂いた型である。呼吸に合わせて動く型で、主に不動立ち、開掌での掛け手・掌底突きが多く、当時、小学生か中学生の頃であるがとても好きな型であった。ただ、当時玄制流のS.I.先…

欠伝型 - ワンダウ/Lost Kata - Wando

玄制流のワンカンを覚えた後、ワンシュウ(燕飛)、ワンカン、ワンダウは元々3つセットで稽古していたとの説を見つけた。ワンシュウは大学空手部で覚えた型である。それでワンダウという型を知りたくなった。これも国内では欠伝しているとのことであるが、…

欠伝型-チンシュウ(チンス)/Lost Kata - Chinsu

珍手は動画を見て面白そうだったので覚えた。チントウ(岩鶴)は大学空手部でやった型である。チントウ、チンテ、チンス(チンシュー?)は元々3つセットで稽古していたとの説を見つけたら、チンスがどんな型なのか知りたくなる(3つセットなのはチンスで…

欠伝型-チャンナン/Lost kata - Channan

チャンナンは平安の型の原型で、平安初段と二段がチャンナンをベースとしたものとの説がある。ただ、チャンナンを伝承している流派は知る限り無い。欠伝しているようなので興味を持った。動画を探していたところ、海外、特に恐らく東南アジア系だと思うのだ…

古伝の型-ジイン/Traditional kata - Jiin

慈恩、十手は大学空手部で覚えた。空手史や型の伝承をいろいろ調べていたら、琉球王国時代、慈恩、十手、ジインは元々3つセットで稽古していた型との伝承を見つけた。そうするとジインと言う型を知りたくなる。幸い、ジインは比較的すぐに動画を見つけること…

古伝の型-慈恩/Traditional kata-Jion

慈恩も大学空手部で覚えた型である。上中下段の攻防技等、とてもよく出来た型だと思う。一つ残念なのは、上げ受けの際、以前も書いたけれども大学空手部では添え手を上げ受けにするように教えられていたので、本来の上げ受け動作がどうしてもワンテンポ遅れ…

古伝の型-ワンカン、ローハイ/Traditional Kata-Wankan、Rohai

玄制流の型に、ワンカンとローハイという型がある。玄制流のS.I.先生が言うには6段くらいの型とのことであった。S.I.先生は4段で昇段試験を受けるのを止めたと仰っていたので、ワンカン、ローハイは稽古されていないかも知れない(聞いたことがないので話の…

古伝の型-ワンシュウ(燕飛)(2)/Traditional kata - Wanshu(Empi)(2)

燕飛には上げ突きの動作が多く入っている。下から上へ振り上げ、拳で相手の顎を狙う。初めは違和感を持っていなかったが、練習しているうちに「あれ?」と思うようになった。振り上げの動作が玄制流で教わった、目突きの際の動作と同じなのである。目を突く…

古伝の型-ワンシュウ(燕飛)(1)/Traditional Kata-Wanshu(Empi) (1)

ワンシュウ(燕飛)も大学空手部の型である。とても軽やかに動き、最後は飛び下がりながら1回転。やっていても面白いし好きな型である。ただ、疑問に思うところは多々ある。まず、最初の構え。左手掌に右手の拳を当てて左側面に構える。これはどこから来た構…

古伝の型-チントウ(岩鶴)(2)/Traditional Kata-Chinto(Gankaku)(2)

岩鶴の蹴りは横蹴りである。昔は横蹴りも得意で、公園で練習していると通りかかったおじいさんに「足が綺麗に伸びて格好良いね」と声を掛けて頂いたこともある。ただ、以前、蹴りで書いたように股関節を痛めてしまい、横蹴りができなくなってしまったので、…

古伝の型-チントウ(岩鶴)(1)/Traditional Kata-Chinto(Gankaku)

チントウ(岩鶴)を初めて見たのは大学空手部で、当時の主将が得意としてやられていた。とても格好よく、筆者も大学空手部では一番好きな型となったがやはり解釈は気になる。一時期、両側を高い壁で隔てられた道路、または田圃の畦道を想定して、公園のフェ…